そもそも虫歯とは?
虫歯はお口の中の虫歯菌(ミュータンス菌)が引き起こす病気です。虫歯菌は、食べ物などに含まれる糖分やたんぱく質を分解し、酸を排出します。
この酸によって歯が溶かされてしまうのが虫歯です。
歯の表面のエナメル質→象牙質→歯の神経というように、放置するとどんどんと進行してしまうため、虫歯に侵された部分は削って取り除かなくてはなりません。
こんな症状は要注意!
- 冷たいものでしみたり痛む
- 甘いものを食べた時にしみたり痛む
虫歯の進行について
虫歯は放置すればするほど進んでいく疾患です。早期発見と早期治療をすることで、あなたの天然の歯を守ることができます。
歯の表面のエナメル質がまずはじめに溶かされて行きます。
健康なエナメル質は、表面がツルツルと光沢がありますが虫歯の酸によって溶かされると白っぽく濁って見えます。また舌で触ると少しざらざらしている感触があります。
周りのエナメル質と比べて、白っぽく濁っている場合虫歯になっているかもしれません。
まだ痛みは感じません。
エナメル質の下には象牙質があります。エナメル質よりも柔らかいため、虫歯の酸の影響も大きくなります。
象牙質まで進んだ虫歯は、少し黒く見え、この段階から痛みを感じる方が多くなります。
特に冷たいものや熱いものを食べた時に痛みを感じます。
象牙質はやわらかいので虫歯の進行が早くなります。
エナメル質→象牙質と進行した虫歯は、次に歯の神経にまで進行します。歯の神経は歯髄とも呼ばれ、その名の通り神経や血管が密集した組織です。
神経まで虫歯菌に感染すると歯髄炎(神経が炎症を起こす)となり、痛みも酷くなります。この場合、歯だけではなく神経自体も取り除かなくてはなりません。
神経を取る治療は治療回数、期間が増えるので出来るだけこの状態になる前に虫歯治療をするようにしましょう。
歯の神経にまで達している場合、根管治療を行います。
神経を含む歯のほとんどが虫歯に侵されると最後に歯の根っこの部分が残ります。
この状態になると、歯の根っこが埋まっている骨(歯槽骨)の中が膿んでしまい、徐々に骨まで溶けていきます。ここまで進行した虫歯は、歯を抜く必要があるケースがほとんどです。
虫歯治療の流れ
ここでは一般的な虫歯治療の流れをご紹介します。
虫歯がまだ小さい場合の治療例
エナメル質や象牙質の浅い部分までしか進行していない虫歯の場合、比較的治療回数も少なく済みます。
1 虫歯を削る
虫歯になっている部分のみを削るように、染め出しのお薬を使います。
天然の健康な歯を削らないよう細心の注意を払って削っていきます。
2 詰め物で修復する
虫歯がしっかりと取り除いたのちに、詰め物をつめていきます。
詰め物が取れないように接着剤でがっちりと固定します。
3かみ合わせの高さの調整
詰め物を入れた歯の噛み合わせの高さを調整します。
かみ合わせの状態をチェックする紙をカチカチと噛んでいただき、違和感がなくなるまで調整を重ねます。
4 治療の終了
詰め物を入れて数時間~数日は多少の違和感を感じますが、時間の経過とともに馴染んできます。
再発しないためにも自宅でのセルフケアをしっかりと行いましょう。
虫歯が小さい場合は、削った箇所に詰め物をして元のように復元します。この時、元々あった歯の色とできるだけ近いお色の詰め物を詰めていきます。
詰め物にもいくつか種類がありますので、あなたのお口の状況に合う治療方法をご提案させて頂きます。
虫歯が大きい場合の治療例
1 虫歯を削る
虫歯が神経近くまで進行している場合は、痛みを感じやすくなります。
そのため、出来るだけ痛みの無いように麻酔を使って、痛みを感じなくなってから治療を進めます。
2 型取りをする
虫歯を取り除いた場所は、かぶせものがしっかりとお口の中で機能するようにきれいな形に整えます。
その後、かぶせ物を作るための型取りを行い、歯科技工所にてかぶせものを制作します。
3歯の修復物を作る
歯科技工所では型取りを元に、ぴったりとフィットするかぶせ物を制作します。
4 お口の中に装着・治療完了
出来上がった歯のかぶせ物を、当院にてお口の中にセットします。
接着剤を使って取れないようにがっちりと固定し、最終調整をして完了です。
虫歯の部分を削る量が多くなる場合、削った箇所を元のようにしっかり噛めるようかぶせものの治療を行います。かぶせ物には種類があり、保険適用・保険適用外とあります。
それぞれ素材が異なりメリット・デメリットがありますので、その点もご説明させて頂きます。ご希望の治療方法をお申し付けください。
虫歯を予防するために知っておきたいこと!
虫歯の原因となる要素を知ろう!
歯質
歯質は人によって異なります。虫歯になりやすい、なりづらい人もいますが歯が酸に強くするためにフッ素入りの歯磨き剤などを活用するのもおすすめです。
虫歯菌
虫歯菌は、食べ物に含まれる糖分やたんパク質を分解して、酸を作り出します。
そのため、磨き残した歯垢(プラーク)があるとその部分で酸を作り出し歯が溶けていってしまうのです。
糖分
食べ物に含まれる糖分は虫歯菌の大好物です。
甘い物をたくさん食べる人、食事の回数が多い(間食が多い)人は糖分がお口の中に残りやすく、歯が酸に晒される時間が長くなるので要注意です。
時間
歯が酸にさらされている時間が長いほど、虫歯になりやすくなります。
虫歯のメカニズム
だ液にはお口の中の酸を中和する作用がありますが、それにも限界があります。
また酸が作られるまでは少し時間がかかるので、お食事後に歯ブラシをしてしっかりとお口の中をお掃除するのが予防に効果的です。
また間食が多いほど虫歯になりやすいため、できるだけ間食の数を少なくするよう心がけましょう。
虫歯予防の対策
- 磨き残しが無いように歯間ブラシ・フロスなども使う
- 食事をしたら歯ブラシをする
- 間食はなるべく少なく
- フッ素入りの歯磨き粉で酸に強い歯にする
虫歯治療の費用について
状態 | 目安費用 |
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初期虫歯の場合 | 1,500円~3,000円前後 |
進行した虫歯の場合 | 2,000円~10,000円前後 |
神経まで進行した虫歯 | 7,000円~20,000円前後 |
虫歯の治療費用は、虫歯の進行具合で変わります。なお上記の治療費用は保険診療の3割負担の場合の目安です。実際の歯の状況により変動しますので、詳しくは治療時にお尋ねください。
診療曜日 | 午前 | 午後 |
---|---|---|
平日 | 10:00~13:00 | 15:00~21:00 |
土曜 | 10:00~13:00 | 14:00~17:00 |
水曜・日曜・祝祭日は休診です。祝日のある週は、水曜日に振替診療を行います。